【report】 AI ソリューションを支える、持続可能な AWS インフラストラクチャーの進化 #SUS101 #AWSreInvent #Sustainability
こんにちは。AWS 事業本部の Yoshi です。
re:Invent 2024 でラスベガスに来ています。
持続可能性を重視しながら、AI ワークロードにも対応できる次世代インフラストラクチャー(データセンター)に関する session があったので参加してみました。
セッションの概要
タイトル
SUS101 | Advancing sustainable AWS infrastructure to power AI solutions
概要
AWS は持続可能性を重視しながら、AI ワークロードにも対応できる次世代インフラの構築を着実に進め、独自開発のチップ技術と環境技術の革新により、高性能と環境負荷低減の両立を実現している。これら最新の取り組みについて、3 つの重要なポイントで纏められていた。
Nasdaq の事例では、Amazon Bedrock と AWS Lambda を活用した ESG プラットフォームにより、文書分析の自動化と投資家向けサービスの効率化を実現している。
スピーカー
- Michael Stiller Head of New Initiatives, Nasdaq, Nasdaq
- Chris Walker Director, AWS Sustainability, Amazon Web Services
アジェンダ
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- インフラの持続可能性強化
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- AI 時代に向けたデータセンターの進化
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- AI による持続可能性の実現
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- Nasdaq の事例
1.インフラの持続可能性強化
AWS は環境に配慮したインフラ整備を積極的に推進、2023 年に 100% 再生可能エネルギー目標を 7 年前倒しで達成している。
主な成果
- 2023 年に 100% 再生可能エネルギー目標を達成(7年前倒し)
- 34 地域・108 アベイラビリティーゾーンまで拡大
- 年間 70 億リットルの水資源還元を実現
サーキュラーエコノミーの実践
- データセンター機器の 99% 以上を再利用/リサイクル
- 環境負荷低減と資源の有効活用を両立
2.AI 時代に向けたデータセンターの進化
次世代データセンターの開発により、電力使用効率(PUE)の向上、設備容量の効率化、冷却システムの改善、建材の環境配慮を実施することで環境負荷を大幅に削減した。
電力効率の改善
- PUE を 1.15 から 1.08 へ向上
- 炭素強度を 14% 削減
設備容量の効率化
- 新データセンターコンポーネントにより、従来設計比で 10% 以上の容量向上
冷却システムの改善
- 新冷却システムによる 46% の省エネ実現
建材の環境配慮
- 低炭素コンクリート(-35%)の採用開始
3.AI による持続可能性の実現
独自開発チップと AI の活用で、具体的な成果を創出。
省エネ性能の向上
- AWS Inferentia:50% 以上の電力効率改善
- Graviton:最大 60% のエネルギー削減を実現
- Trainium 2:Trainium 1 と比較して 3 倍のエネルギー効率を実現
実践事例
Amazon.com Prime Day 2024 での実績
- 80,000 以上の Inferentia &Trainium チップを活用
- 25 万以上の AWS Graviton チップを活用
- 5,800 以上の異なる Amazon サービスで活用
- 2023 年と比較して利用規模が 2 倍に拡大
4. Nasdaq の事例
こちらは、セッション動画が公開されたらリンクを記載予定。
おわりに
AWS は持続可能性を重視しながら、AI ワークロードにも対応できる次世代インフラの構築を着実に進め、独自開発のチップ技術と環境技術の革新により、高性能と環境負荷低減の両立を実現している。2023 年に 100% 再生可能エネルギー目標を達成している点には驚いたが、もしも仮に AWS のインフラを過酷な環境に設置した場合でも、高効率で持続可能なシステムとして機能しそうだなと感じた。早く衛星軌道上や月面、火星にデータセンターが稼働する日を見てみたい。
このブログがどなたかの参考になれば幸いです。
以上、Yoshi でした!